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最高裁判所第一小法廷 昭和34年(あ)923号 決定 1959年10月29日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人加藤正次の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反および量刑不当の主張を出でないものであって刑訴四〇五条の上告理由に当らない(なお刑法一七五条にいう猥褻の物とは、性欲を刺戟もしくは興奮し又はこれを満足せしむべき物品であって、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいうのである、されば原判決の確定したところによれば、本件物件がいずれもこれに該当することは明白である)。

よって刑訴四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 高木常七 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 入江俊郎 裁判官 下飯坂潤夫)

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